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今日、サンフランシスコでメッセンジャーをしていた時の仲間の写真を整理しました。遅すぎる整理だったけれど、思い返さない日はないほどの思い出があります。誰もが貴重な体験をし、良い思い出、悪い思いでがあるでしょう。それが、華やかな思いでであれ、暗い思いでであれ、思い出はぬぐい去ることができません。彼らと一緒に過ごした日々は、今僕の一本の大きな筋になっています。甘えた自分を変えてくれたのも彼らと同じ劣悪な環境で一緒に互いを支え合って生きたからではないでしょうか。良い学校を卒業し、エリート並みの階級を持つが、経験が無い上官が戦地へ赴き、階級も何もない人間たちの中へ入っていく。最初は嫌われ、喧嘩を売られることが多々ある状況。しかし、日々がそれを解決し、次第に仲間になっていくのです。同じ過酷な状況で、ホームレス手前の生き方で、ドラッグで消える人間もいれば、法律に縛られ助けを求める人間も。喧嘩によって街を出るはめになる人間も。通常では考えられない悩みを抱え、それをわかちあう人間とともに支え合ったあの日が懐かしくてたまりません。一緒に最低な辛さを味わうと、こういった特別な絆が生まれるのは不思議ではありません。そんな彼らが日々努力を続けて、社会の中でのしあがり、大人になった今、昔の事を今のように話せるのは有り難いことです。二度とあのような生活には戻りたくない。そんな思いで生き抜いてきました。この想いは隣の人とは話し合うことが不可能です。日本でも、2006年の仲間とは今でも良き古き時代をお互いに話します。今ではほとんどが自立をし、違う道をたどっています。そんな中、生活レベルが少しでも上にあがる度、この生きるか死ぬかをともに味わった仲間を思い出すんです。
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